これまでのステイサムの映画とは少し異なる雰囲気で始まり、ロンドンのSOHOでホームレスとなりヨレヨレのステイサム。
偶然逃げ込んだ豪華アパートに住み着き、ザンバラに伸びた(誰か解らないくらい)髪の毛を切り、住人の預金を引き出し、シスター・クリスティーナからもらった薬で元気を取り戻す。
過去の贖罪の念で奉仕活動をするポーランド出身のシスター。
肉感的なセクシー女優ではなく、痩せて暗い雰囲気の東欧の女優を起用したところがまたこの映画の雰囲気作りになっている。
中国マフィアの手先で稼いだお金は全部、元嫁にあげたようだが、娘の「おじさん誰？」というセリフは悲しい。
映画全体を通してなんとも切なさが漂い続けているが、それがまた良い。
ダリオ・マリアネッリの音楽がどこか物悲しく、美しい。
何故アクション俳優であるジェイソン・ステイサムが起用されたのかと言うと…
彼は自分自身がイギリスの労働者階級出身というバックグラウンドを持っている。
そこは、軍人になる人たちがいっぱいいる階級で、ステイサムの演じる主人公も元軍人だ。
そういうイギリス的な資質を、同じ労働者階級出身のジェイソンに演じてほしいと思い起用した。
と監督スティーブン・ナイトは語っている。